家庭で使用するエネルギーの中で給湯は大きな割合を占めるため、経済産業省は「給湯省エネ2026事業」で高効率給湯器の普及を支援しています。2026年度の予算は570億円で、このうち36億円は電気蓄熱暖房機や電気温水器の撤去加算に充てる予定とされています。対象となるのはエコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームなど一定の性能要件を満たし登録された製品です。

省エネ改修では給湯器の効率だけを見がちですが、給湯器から蛇口までの配管も重要です。給湯配管が長いと、蛇口を開けてから温水が届くまで時間がかかり、その間に水を流すことになります。また屋外や床下の給湯管で保温が不十分だと、配管途中で熱が失われます。

既存給湯器を交換するときは、配管保温材が劣化していないか確認する良い機会です。屋外の保温材が破れて内部が露出している場合は、紫外線や雨の影響を受けやすくなります。配管径や設置条件に合った保温材で補修し、端部まで適切に処理します。

浴室では節水型シャワー、水栓では適切な流量制御、トイレでは節水便器など、水の使用量を抑える設備もあります。ただし、単に使用水量が少ない製品へ交換するだけではなく、利用人数や用途に適した機能を選ぶことが重要です。高齢者がいる住宅では操作性や温度変化への安全対策も優先します。

給湯省エネ2026事業では、一般消費者が直接補助金を申請するのではなく、登録された事業者が申請し、消費者へ還元する仕組みです。また施主支給・材工分離の工事は補助対象外とされています。補助制度を利用する場合は契約前に施工店へ確認してください。

島原半島では戸建住宅が多く、給湯器を屋外に設置している住宅も少なくありません。機器交換時に配管、保温、設置基礎、排水までまとめて点検することで、省エネ性能だけでなく設備の耐久性も高められます。省エネ改修はカタログ上の効率だけで判断せず、家全体の給湯経路を確認することがポイントです。